フレックスタイム制とは?メリット・デメリットを併せて徹底解剖!

フレックスタイム制とは?

「フレックスタイム制(フレックス制)」とは、一定期間中あらかじめ総労働時間を設定し、その範囲内で従業員自身が労働時間を、自由に決めることができる制度のことです。

例えば、ある1ヶ月に働く時間が170時間と決められていた場合、1ヶ月間の労働時間の合計が170時間に達すれば、4時間で仕事を切り上げる日や1日11時間働く日があってもよいという働き方です。

ただ、フレックスタイム制を導入する企業は「コアタイム」という1日の中で必ず出勤していなければならない時間帯を設けており、いつでも自由に出退勤できる訳ではありません。

そしてその「コアタイム」前後の数時間を「フレキシブルタイム」と呼び、自由に出退勤できる時間と合わせて1日の労働時間とすることがフレックス制の要点となっています。

コアタイムを設ける目的は、1日の中で必ず全員が顔を合わせる時間帯がないと、社内ミーティングや取引先との商談などの設定が困難になるためであり、従業員同士の情報共有やコミュニケーションとる時間を確保するためです。

なお、コアタイムの設置は義務ではないため、すべての労働時間をフレキシブルタイムとし、勤務時間から出勤する日まで、完全に従業員の裁量に任せている場合も企業によってはあります。

こうしたコアタイムのない働き方は「スーパーフレックスタイム制」と呼ばれ、近年はこちらの制度を導入する企業も増えてきています。

フレックスタイム制のメリット

1.通勤ストレスの軽減

フレックスタイム制のメリットは勤務時間を従業員自身が決められるため、自動車通勤時の渋滞や電車やバスの公共交通機関の通勤ラッシュなどを避けることができ、通勤の疲労も軽減されます。

また、大雪や台風などの天候の影響で交通機関が麻痺した時や、体調不良でもちょっとだけ病院によってから出勤するなどの、臨機応変な勤務時間設定も通勤ストレス軽減につながります。

そして従業員の自主性を尊重する制度でもあるため、上からの指示を待つのでなく、自分自身で考え、積極的に行動しようとする労働意欲を高める効果も期待できます。

2.ワークライフバランス(WLB)の充実

仕事の多い繁忙期に集中して労働時間を確保したり、忙しくない暇な時期には労働時間を少なく調整してリフレッシュする時間をつくるなど、自主的に仕事の段取りを付けられるため、心身ともに健康な状態を維持しやすくなります。

また、何もすることがないのに会社にいたり、付き合い残業などの悪習を減らすことで、結果的に無駄な残業や休日出勤を減らす効果があり、会社にとっては人件費の削減につながります。

WLBを確保することは、プライベートを充実させ人生をより豊かに感じられるようになりますし、習い事や趣味の時間確保や、家族の行事に参加しやすく労働時間を調整することができ、社員と社員の家族の満足度も同時に高めます。 

3.採用条件に活用

また、優秀な人材を獲得したいけれども、給与水準を希望ほど上げられない場合や、柔軟な働き方のミスマッチでフルタイム勤務を諦めざるを得なかった人材にも、魅力的な条件提示として、フレックスタイム制をアピールすることができます。

例えば、両親の介護などで病院への送迎がある日だけ1日の勤務時間を短くすることや、子供の保育園のお迎え時間に間に合うように朝早く出社し、早めに退社することなども可能になります。

フレックスタイム制のデメリット

1.従業員間のコミュニケーション不足

従業員の出勤時間、退勤時間がバラバラになるため、従業員同士が顔を合わせる機会が減りやすく、コミュニケーション不足が仕事上のミストラブルの増加や人間関係の悪化を招くことも想定されます。

そのため適度にコミュニケーションがとれる環境をつくる必要があり、社員間や部署間のコミュニケーションをスムーズに図れる情報共有ツールなどを活用することがおすすめです。

※ただし必要以上にプライベートな領域に情報共有ツールが侵食しないようルールづくりも必要です。

2.急な会議や電話に対応できない

時間帯によっては社内に従業員が不在となる場合があり、取引先や顧客からの問い合わせ等の電話に対応できないという機会損失のリスクもあります。

例として、「返答が遅い」「連絡が取れない」、などで、取引先からの信頼を失ってしまうケースも想定されます。

3.光熱費の増加

就業時間が様々だと、早く来る社員もいれば遅くまで残る社員もいるため、誰かが会社に滞在する時間が長くなってしまい、照明や空調などのランニングコストがかさんでしまうというデメリットもあります。

フレックスタイム制の時間外労働

フレックスタイム制の清算期間は基本1ヶ月から3ヶ月で、企業ごとに期間を設定し、残業時間や有給休暇は、清算期間ごとに計算することになっています。

清算期間が1ヶ月を超える場合は、労使協定の届出(36協定:労働基準監督署に届け出をして就業規則等にも記載)が必要です。

設定期間内に総労働時間を超えた分は残業時間となりますが、1日8時間を超えたり、週に40時間を超えたりすることが直接的に残業時間となるわけではないため、注意が必要です。

 そして、法律上の清算期間の上限が3ヵ月に延長されたことで、繁忙期に仕事量を増やすことも可能になりましたが、週平均50時間を超過する過度に偏った労働時間の設定はできないことになっています。

そのためフレックスタイム制の、残業時間や残業代の把握がしにくい面を踏まえ、かえって労働条件が悪くならないないよう、制度の中身や残業代の計算方法などを、労使ともに把握しておく必要があります。

また残業の把握がしにくいことを理由に①長時間残業②割増賃金なしで残業③当月の残業時間を翌月の労働時間に繰越す、といった悪質なケースにならないよう透明性の高い制度であるべきですし、フレックス制が本来、従業員が効率的に働けるようにするための制度であることを再認識しておく必要があります。

まとめ

フレックスタイム制を導入している企業は、2020年の厚生労働省の調査によると、全体の6.1%であり、日本全体ではまだ制度として定着していないともいえます。

しかし従業員が1,000人以上の企業は28.7%となっており、企業規模で比較すると、、規模が大きな企業ほど比較的導入しやすく、規模が小さければ導入しにくいといえます。

 また、導入事例が多い職種として、研究職やデザイナーおよびプログラマーやエンジニアなど、労働する施設の場所や営業時間などに縛られず労働の成果が明確な職種があげられます。

これらの職種は、周囲との連携よりも、個人などの裁量で働いた方が効率的で成果が出やすい場合も多くあり、労働時間が成果に必ずしも比例しないという特徴もあります。

 対してチームワークを必要とする現場や「医師」「看護師」「教師」などは、自由に出勤時間を選べるような職種ではなく、「 製造業ライン」や「販売員」などもシフト制の方が向いています。

しかし、テレワークやデジタル化など、激変するビジネス環境において、より柔軟な就労を実現する勤務制度として様々な働き方が模索されており、子育てや介護などをしながら働く労働者が増えていることも、フレックス制が注目される理由となっています。

ただ、今までフレックスタイム制導入の準備をすすめてこなかった企業は、労務管理面で一時的に負担が生じる可能性もあるため、まず限定的に導入しながら、徐々に制度を整えていく方が賢明です。

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