愛着を沸かせる「エモーショナルデザイン」とは?事例と併せて徹底解説!

価格や機能性を吟味する前に、「使い続けるほどに、愛着がわいてくる」や、「類似の他商品ではなくこれが絶対に欲しい」のような、感性に直接訴えかけてくる「魅力」ある製品をデザインする手法があります。

「人間の感情に訴える魅力的なデザインを生み出すための行為=ユーザーの感情を考慮したデザイン」のことを、エモーショナルデザインと定義します。

近年は大量消費型社会が終わり、「商品は購入されたら後も、人手を経てその価値が維持され使われ続ける」といった、価値観の変化が世界に波及する中、「エモーショナルデザイン」の概念が注目されるようになってきました。

エモーショナルデザインとは、ユーザーの感情を考慮したデザインを製品に取り入れることであり、期待以上の魅力を提供しようとする試みでもあるため、人間の感情を深く理解しようとするアクションが必要となります。

エモーショナルデザインの3つのアプローチ

認知科学者ドナルド・ノーマンによって提唱された「エモーショナルデザイン」の考え方は、日常生活の製品において、「役立つ」「使いやすい」以外に『人が情動を感じること』を重視したデザインを心がけることだと言います。

ドナルド・ノーマンは人が情動を感じるとき、3つのレベルで脳内処理を行っており、それぞれのレベルに応じた従来の商品デザインとは異なる3つのデザインアプローチの仕方があることを説いています。

1.本能レベル

自動的で生来的な、第一印象に関わる感情であり、善悪や安全について素早く判断し、筋肉運動系に適切な信号を送るといった、生物的に決定された脳内処理のことです。

【本能的デザイン】

本能レベルに配慮したデザインとは表現する商品やサービスの質で五感に訴え、その結果ユーザーがどのような気持ちになるかに配慮したデザインのことです。

製品が最初に与える効果は、見た目、手触り、音、などの物理的な特徴が支配力を持つため、潜在的な買い手の美的感覚にアピールしなければ、いくら性能がよくても売れないと言われています。

2.行動レベル

日常的な行動を制御するような、製品の使用や体験に関わる感情です。

機能・性能・使いやすさなどを判断する脳内処理は、内省レベルによって促進・制御されます。

そして、本能レベルの判断を促進したり抑制したりするとされます。

【行動的デザイン】

機能が最優先課題であり製品のニーズを満たしていることが何よりとされています。

良い行動的デザインは製品を実際に利用する人のニーズを理解し、ニーズを満たす事に焦点を合わせたものでなくてはならないとされます。

人間は使いやすい製品に出会うと喜ばしくポジティブな気持ちになり、使いにくいデザインに出会うとストレスや怒りなどのネガティブな気持ちになることから、それらに配慮したデザインということになります。

3.内省レベル

熟慮する意識・情動・認知に関わる感情であり、意識と最上位レベルの解釈、理解、推論を行うため、他の層を覆すことができる脳内処理とされ、行動レベルの判断を促進したり、抑制したりします。

【内省的デザイン】

内省レベルに配慮したデザインとは、エモーショナルデザインの中で最も高いレベルのデザインとされており、メッセージ、文化、製品の存在意味などをあらわします。

自己のイメージ・個人的満足感・思い出などと重なることで、その製品は機能以上のものになりうるとされ、人々の情動的なニーズを満たすことでその製品は真の価値を得ます。

「感情の輪」を用いて感情を知る方法

心理学者ロバート・プルチック氏の「感情の輪」という理論では、人間の主要な基本感情は①「怒り」②「嫌悪」③「恐れ」④「悲しみ」⑤「期待」⑥「喜び」⑦「驚き」⑧「信頼」の8つとされ、基本感情以外の感情は、8つの基本感情同士を組み合わせたものか、もしくは基本感情から派生したものです。

上記を分類分けすると

⑥「喜び」⑧「信頼」=ポジティブな感情

①「怒り」②「嫌悪」③「恐れ」④「悲しみ」=ネガティブな感情

⑦「驚き」⑤「期待」=どちらでもない感情

であり、これらの基礎的な一次感情を様々に組み合わせることで「愛情」や「平穏」、「感動」や「自尊心」などの彩り豊かな二次感情が生まれるとされます。

エモーショナルデザインとはユーザーの感情をネガティブからポジティブへ、またコントラスト効果を得るために、ポジティブからネガティブへ感情を動かすことを意識したデザインと言えます。

ユーザーの期待以上の魅力を提供できるデザイン手法でもあるエモーショナルデザインを考える際は、ユーザーにどのような感情を持ってほしいのかを考えることが重要です。

エモーショナルデザイン活用例

1.キャッチコピー

エモーショナルデザインが活用できるものとして考えられるものは、キャッチコピーがあげられます。

商品・サービスを紹介する際、使用する短い言葉ですが、多くの特徴を伝えたり、一瞬で興味を惹き付けるのが、キャッチコピーの役割です。

キャッチコピーだけでは、商品・サービスの詳細な情報や、魅力の全てを伝えきることが難しいため、見る人の感情に寄り添うような言葉で、商品・サービスに触れる機会を増やしていきます。

2.商品パッケージ

商品パッケージが特徴的であれば、消費者の興味を惹くことができますし、手に取ってもらうことで、SNS媒体による消費者の自主的な拡散も期待できるでしょう。

商品パッケージやサービスを紹介する宣材は、もはや奇抜であればいいというわけではなく、使用する色味や形により、安心や信頼といった印象を消費者へ与える必要があります。

そのため、ネガティブな印象を与えてしまった場合、二度と触れてもらえなくなる可能性も考えられるため、そのインパクトを後々変更しようとしても難しいものです。

3.キャラクター

キャラクターの作成やマーケティングへの活用も、エモーショナルデザインが効果的に活用できます。

感情に訴える魅力的なキャラクターの人気により、提携商品やサービスの知名度を上昇させることができますし、購買行動を促すことも可能です。

商品は同じでも、提携するキャラクターを変え、購買行動を促したり、シリーズ化するなど多くの場所で活用することができます。

まとめ

今日では数え切れないほどの製品が日々製造され販売されていますが、同じカテゴリのものを製造しても、売れるものもあれば売れないものもあります。

誰もが納得する理由として、人気のある製品は、ユーザーに「愛されている」製品だという事実があり、ユーザーが継続的に使用したいという思いを引き出すものは「愛着」を生み出しています。

愛着ある製品は色・形・素材などがユーザーの感情に訴えかけるため、物理的な要素と、人の感情のつながりが強固であり、継続して使用できる根拠が明確な製品となります。

ユーザーは使用して得られる、よりパーソナルな「感情」を重視して購入する商品・サービスを選ぶようになってきているため、「論理的」「合理的」とは対極にあるエモーショナルデザインのような「情緒的」「感情的」ものに魅力を感じていると推測されます。

インターネットやSNSの普及で消費者の購買行動への入り口が「共感」へと変化する中、製品の機能や価格だけでは差別化が困難になってきている現代において、ユーザーの感情に配慮したエモーショナルデザインは今後さらに注目されそうです。

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