カーボンニュートラルとは?課題や具体例を併せて解説!

  • 2022年6月7日
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カーボンニュートラルとは?

2020年10月、日本政府は2050年までに地球温暖化による気候危機を回避するための取り組みである「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。

「カーボンニュートラル」とは、二酸化炭素(CO₂)をはじめとする「温室効果ガス」の人為的な排出量から、植林や森林管理などによる吸収量を差し引いた合計を、実質ゼロにするということです。

「温室効果ガス」とは、CO₂やメタン、フロンガスなどのことであり、火力発電による化石燃料の燃焼、自動車や航空機の利用などでも温室効果ガスは排出されます。

地球上の温室効果ガスの排出をゼロにすることは不可能ですが、排出せざるを得なかった分を、人為的に除去したりすることで、「気候危機」を回避しようという世界的な取り組みが「カーボンニュートラル」です。

カーボンニュートラルを目指す理由3つ

1.気候変動に伴う猛暑や豪雨のリスク

世界の年平均気温は、様々な変動を繰り返しながら100年あたり0.73℃の割合で上昇しており、1990年代半ば以降は、猛暑となるケースが年々増え、更なる気温上昇が予測されています。

日本国内でも大雨の頻度の増加や、熱中症リスクの増加など、気象災害と気候変動問題が各地で顕著に現れており、さらに今後、長期拡大する恐れも否定できません。

様々な気象災害と気候変動を結びつけることは容易ではありませんが、最新の科学的見解では、人間の諸活動が近年の温暖化の要因である可能性が極めて高いことが報告されています。

2.経済活動等への影響

国民一人ひとりの衣食住や移動といったライフスタイルに、 起因する温室効果ガスが我が国全体の排出量の約6割を占めるという分析もあり、国や自治体、事業者だけの問題ではありません。

日々の経済活動や生活に伴い、排出されている温室効果ガスによる気候変動は動植物の分布域の変化や農作物の品質低下をもたらし、場合によっては人々の安全や暮らしに深刻な影響を与えます。

私たち人類や全ての生き物にとっての生存基盤を揺るがす「気候危機」を回避するためにも、人類の経済活動の仕組みそのものを根本的に変えていく必要があります。

3.ESG投資のための企業のイメージアップ

ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を組み合わせた概念であり、近年企業の将来性や持続性などを分析・評価する指標とされています。

ESGを評価基準とする投資は「ESG投資」と呼ばれており、売上高や利益などの財務指標に加え、企業のESGへの取り組みを重視する考えが株主や投資家の間でも広まっています。

そのため、ESGを経営戦略の重要な要素と位置づけ、企業価値創造に関する方針や戦略などを株主や投資家に「統合報告書」として明示する日本企業も増えてきました。

具体的な取組み3つ

1.エネルギー消費量の削減

家庭や事業所での節電や省エネ家電の利用のほか、建物の断熱、IoTによる最適化(人感センサーや電気、空調の自動制御システムなど)といった、エネルギー消費量そのものを減らしていく手法があげられます。

建物の建築や解体の際にもCO₂削減に取り組むことが主流となり、工場やオフィス、住宅、公共施設などにはじめから省エネ設備を導入することも、温室効果ガスの排出を抑えることにつながります。

例えば、高断熱の外壁や高効率設備を導入し、太陽光発電などを搭載した「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」は、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロになることを目指した住宅です。

2.再生可能エネルギー

日本では火力発電が全体の約7割を占めていますが、自然界に存在する太陽光、風力、水力、地熱などを利用した再生可能エネルギーによる発電へと転換していくことが望まれます。

なかでも、木くずや間伐材などを燃やして発電する「バイオマス発電」が注目されており、再エネ以外にも、水素やアンモニアを燃やす火力発電や原子力発電の利用も選択肢として議論されてます。

石炭、石油、天然ガスを燃やして電力をつくる火力発電では、多くのCO₂を排出するため、発電そのものでCO₂の排出が少ない再生可能エネルギーへの転換は必要不可欠と言えます。

3.植林・有機農業・ネガティブエミッション

カーボンニュートラルにおいては、温室効果ガスの排出削減だけでなく、吸収量を増やすという観点も重要であり、光合成によってCO₂を吸収する森林を保全するための「植林」事業も不可欠です。

また、農業から排出される温室効果ガスも無視できない問題であり、温室効果ガスを出さない農法の工夫や、食の安全や環境配慮の面からも有機農業技術の促進が推奨されています。

加えて、工場などから排出されるCO₂を回収し、資源として再利用するまたは地層の中に貯留する技術を指す「ネガティブエミッション」も、新しいカーボンニュートラル技術として活用が期待されています。

カーボンニュートラルの課題

1.アジア・アフリカ新興国の人口増加で排出量が必然的に増える

新興国と言われる東南アジア、アフリカ諸国はこれから人口が増加し、さらに世界の人口は2021年の78億人から2050年には97億人になるといわれています。

そのため、世界の二酸化炭素の排出量増加は必然であり、人口が増加して経済がこれから発展する国々が、化石燃料を利用せず生活基盤を確保することは難しいのが実情です。

ただ、そういった現状を踏まえたうえで、先進国の役割として少しでも削減できるように、警鐘を鳴らし、新しい技術で対応していく努力はやはり必要だと言えます。

2.火力発電に代わる安定した電力は原子力発電しかない

日本のエネルギー自給率は約11%で、その中の80%を化石燃料を使用する火力発電に頼っているため、膨大な電力を温暖化ガスを削減しながら発電するには、原子力発電の活用は必然という意見もあります。

ただし、原子力発電により発生する放射性廃棄物の処理については未だに議論されているところであり、その安全性や地球環境に本当に問題がないのかは、不明です。

今のところ、経済産業省のカーボンニュートラルの未来予想図には「原子力発電所」の文言が明記されており、日本政府としては原子力発電を継続稼働させていく方針で間違いないようです。

3.二酸化炭素削減目的の製品づくりで二酸化炭素が排出される

自動車メーカーのマツダ社の研究データによると、電気自動車の製造時のCO₂排出量はガソリンエンジン車に対して2〜2.5倍になるそうです。

加えて走行時のCO₂排出量はガソリン車の半分ほどですが、生産時の排出量を考慮するとさほど差はなく、環境に良いはずの電気自動車を製造することで、環境悪化を招く恐れもあります。

ただし、発電方法次第では、トータルで電気自動車のほうがCO₂排出量が少ない状況も期待できるため、火力発電に代わる発電方法が模索されているとも言えます。

まとめ

現在、日本を含む124か国と1地域(世界全体のCO₂排出量の約4割)が、2050年までのカーボンニュートラル実現を表明しています。

しかしながら、世界の人口はこれからさらに増加し、今以上に今後温暖化ガスは増加すると考えられるため、カーボンニュートラルは脱炭素社会というより、炭素との共存共栄が正しい認識です。

そして、投資家にアピールするためのビジネス的要素もあるため、問題点や矛盾が隠されたまま、若干大げさで実用性の少ない技術開発競争がすすんでいく可能性も十分あります。

ただ、地球温暖化が近況の「気候危機」を引き起こしていることは疑いの余地が無いため、まずは個人、企業単位で私達ができる、二酸化炭素排出の削減の意識を高めることが重要です。

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