フェムテックとは?注目される理由と課題を併せて解説

フェムテックとは

「フェムテック(FemTech)」とは、女性(Female)とテクノロジー(Technology)を組み合わせてつくられた造語であり、女性の健康課題をテクノロジーの力で解決しようとする製品やサービスのことです。

女性の社会進出とテクノロジーの発達によって、ベンチャー企業中心だったフェムテック市場に国が補助金を出したりと、大手企業も注目する成長分野となっています

しかし、従来こうした製品は社会的タブーも多くフェムテックの認知度が急速に高まる一方、これらが本格的に普及して多くの女性の健康課題を解決できるようになるまでには、もう少し時間がかかるようです。

今回はフェムテックが注目される理由と、製品の性質が医療と健康管理の境界上にあるがゆえの障害と、具体的なフェムテック商品の開発事例をご紹介いたします。

フェムテックが注目される理由

1.女性の社会進出

女性特有の健康問題は生理、妊娠出産、不妊といった女性ホルモン周りが代表的な存在となっていますが、なかでも、生理に対する社会的注目度は急速に高まっています。

特に「働く女性」のニーズに細かく対応した「生理用品」は、種類や機能デザインも豊富で、生理期間中でも業務が快適にこなせるように様々な工夫がなされるようになりました。

お肌にやさしいオーガニック生理用ナプキンや昼用夜用、おりもの対策、ゴミの出ないエコ月経カップや吸水タイプのサニタリーショーツなど 、バラエティ豊かです。

2.女性の体調不良による経済損失

骨粗鬆症(男女比=1:3)、甲状腺疾患(女性に多い)など、女性が働くことが当たり前になった時代において、女性の健康維持管理や体調管理はますます重要なものになっています。

実際に経済産業省の資料では、女性特有の月経随伴症状による労働損失が、4,911億円に及ぶという試算が提示されており、女性の健康問題による労働損失は深刻です。

社会で女性が生き生きと健康的に働けるようになれば、労働損失が減少して経済の活性化につながると予測できますし、女性の健康課題を解決することは社会貢献にもつながります。

3.ジェンダー意識の高まり

SNSの浸透、ジェンダー平等意識の世界的高まりなどにより、それまで抑圧されてきた女性たちの声(性差問題・要望・不満・悩み・ニーズなど)が表面化されています。

そして女性起業家が増え、女性視点による女性のための画期的な商品・サービスが数多く登場するようになったことも、ジェンダー意識を高めている要因とも推測されます。

一方で、投資機関や投資家の間ではフェムテックベンチャー企業支援の機運が高まっており、技術力や成長性あるスタートアップへの積極的な投資が行なわれています。

フェムテックの課題

1.プライバシーの保障

性別に関する悩みは、ほかの人に知られたくない方も多いと思われますが、もちろんフェムテックでは性別に関するセンシティブな情報を取り扱うケースが想定されます。

仮に情報漏洩などのトラブルが発生してしまうと、心に深い傷を負ってしまう方も現れてしまうため、製品やサービスにおける利用者のプライバシーを保障することが大切だといえます。

また、センシティブな個人情報を誰がどのように管理するか、社内セキュリティやモラルの高い人材採用育成コストも避けては通れない課題となっています。

2.社会的な受容性

日本では生理用品製造販売業者は、改正医薬品医療機器法(薬機法)や厚生労働省が定める「生理処理用品製造販売承認基準」に基づき、都道府県か厚労省から承認を得る必要があります。

しかし、基準では生理用品は「白色」「においがほとんどなく、異物を含まない」との記載があるため、現状のフェムテック製品の中には該当しないものも多数あります。

よって、カラー豊富な吸水ショーツのように新しい商品は、承認を受けられず生理用品であるということを明確に言えない点が、普及の壁になっているそうです。

3.安全性・信頼性

フェムテック製品は医療機器としての認可を受けた製品もあれば、受けていない製品もあり、安全性や信頼性の水準を維持できるか不透明なのが実情です。

製品自体が、医療と健康管理の境界上に位置することが理由の一つと考えられますが、医療機器認定を得ることで、安全性・信頼性が保証される一方、認可を得るために費用と時間がかかります。

特に、医療機器認定を受けるまでに必要な期間の長さは、事業者にとって大きな負担となっていて、ベンチャー企業特有のスピード感がだせないままビジネスチャンスの損失につながる恐れもあります。

フェムテック・ベンチャー企業事例

Lily MedTech(痛みのない乳房用画像診断装置)

株式会社「Lily MedTech」は、乳がん検診率の向上と早期発見を目指し、痛みのない乳房用画像診断装置を開発展開していることで注目を集めています。

うつぶせになり乳房をベッドの穴に入れると、円環状の超音波振動子が上下に移動しながら乳房内を撮像できるため、受信者が痛みなどを感じることはありません。

乳がんは全がんの中で最も罹患率が高いものの、日本の検診受診率は世界的に見て低くなっているため、乳がんの早期発見、早期治療などで女性の健康問題解決をサポートしています。

スマルナ(オンライン診療でピルが届く)

婦人科特化型オンライン診察プラットフォームの「スマルナ」は「ピル」の相談から診察・処方までスマホでできるオンライン・処方サービスです。

ピルとは経口避妊薬のことをいい、数ある避妊方法のなかでもっとも避妊効果の高いものですが、生理痛の緩和に活用されたり、子宮、卵巣がんリスクを下げる効果があることもわかっています。

ご自宅でも職場でも、いつでもどこからでも受診できるので、「近くに婦人科が無い」「婦人科での診察に抵抗がある」「日々の用事で忙しく通院する時間がない」という女性ニーズに合っています。

Fチェック(卵巣年齢検査キット)

卵巣年齢を自宅で測定できる日本初の卵巣年齢チェックキット「F check」(エフチェック)は、指先から採血して検査センターに郵送するだけで、結果は後日、スマホから確認できます。

卵巣年齢の計測は医療機関で血液検査を行うのが一般的ですが、Fチェックは血液検査を自宅で行うため、誰に会うこともなく約10日後には自身の卵巣年齢を知ることができます。

卵巣年齢は個人差が大きいものの、実年齢と必ずしも相関しないため、卵巣年齢を把握することは妊活や不妊治療を考える上で、プライバシー保護も合わせて重要です。

まとめ

2021年3月、行政による「生理の貧困」対策が急速に進み、新型コロナの影響で困窮状態にある女性を支援するため交付金の拡充と生理用品の無料配布が決定しました。

SNSやYouTubeなどの情報発信ツールの発展により、これまで抑圧されてきた女性たちの悩みや考えをオープンに発信できるようになったこともあり、フェムテックの市場価値は、一気に高まっています。

東京商工リサーチによる調査では、女性経営者は2021年の時点で50万人を突破し、女性の視点にもとづくビジネスが展開されやすい世の中に変わってきていることは間違いないといえます。

「子供を産みたい」という要望と反対に「産みたくない」という女性のニーズもある複雑さを持ったマーケットであるフェムテック市場は、底知れない可能性を秘めているのかもしれません。

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