レジリエンスとは?特徴と背景を併せて解説

レジリエンスとは

「レジリエンス」とは、本来英語で「弾力」や「復元力」、「回復力」を意味する言葉であり、外からの圧力を指す「ストレス」とともに元来は物理学の用語として用いられてきました。

近年には、人間の精神衛生について説明するときに有効であることから、精神医学や心理学の分野でも用いられ、困難や脅威を感じる環境にうまく適応する精神的回復力のことを指すようになりました。

そして「レジリエンス=ストレスなどの外的圧力を撥ね返す復活力」が特に注目されるようになった事例は、第二次世界大戦下のホロコーストで孤児になった子供たちの追跡調査でした。

孤児たちの追跡調査では、過去のトラウマから抜け出すことができない人がいる一方、トラウマをレジリエンスにより克服し、充実した人生を送っている元孤児が存在することが明らかになったのです。

それらの「困難に押しつぶされることなく外的環境に順応していく適応力」は、労働者のメンタルヘルス維持に応用できるため、企業運営にレジリエンスを積極的に取り入れようという動きが活発化しています。

レジリエンスが注目を集める背景

VUCA時代の到来

VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の四つの頭文字を取った「予測困難な時代」を意味します。

テクノロジーの進化や自然環境の変化によって将来を予測することが困難な昨今の世の中では、過去の成功体験にとらわれることなく、起こった変化に柔軟に対応する力が不可欠です。

レジリエンスを高め、変化に柔軟に対応できれば、激変するビジネス環境に耐えうる永続的な企業運営が可能になるため、VUCA時代でも、個人が活き活きと活躍できる社会の実現も期待できます。

労働力不足とメンタルヘルス問題の深刻化

近年、人員不足による過重労働や、職場の人間関係によるストレスが原因で精神疾患を発症する人が増え(うつ病や自殺者も増加)、労働力不足やメンタルヘルスは、大きな社会課題となっています。

労働力不足やメンタルヘルスの問題が顕在化するなか、厚生労働省は2015年は従業員50人以上の事業場に対して自身のストレスを測る「ストレスチェック」を義務化しました。

次いで、2020年6月にパワハラ防止法を施行するものの、根本的な解決には至っておらず、コロナ禍における急な労働環境の変化などによってメンタルヘルスの不調を訴える人も少なくありません。

人生100年時代の到来

日本の少子高齢化が急速に進み、将来の労働力不足が懸念される一方、医療技術の向上などにより健康寿命が延びたことで、人生100年時代が到来するといわれています。

100年という長い期間活躍するためには、生涯学習や、新たなスキルの習得、雇用形態の見直しなど、労働環境の変化に応じて社会、企業、従業員がしなやかに対処できることが望まれます。

厚生労働省は「人生100年時代に向けて」高齢者から若者まで多くの人が元気に活躍できるような国づくりを目指す意向であり、長い「七転八起の人生」にレジリエンスは必須の価値観です。

レジリエンスの3因子

新奇性追求とは

新しいものを追求しようとする性質であり、冒険好きで、新しいものや珍しいものを探して行動する特徴は、古いしきたりや慣習にとらわれず、新しいことにチャレンジする気持ちを持続させます。

チャレンジ精神が旺盛で思慮深く計画的な行動をとる新奇性追及は、年齢的なものや個人差があり、その強さには生まれつきの要素も関与しているとも言われています。

ただし、その要素が高すぎると、我慢が苦手で、考えや行動が硬直化しやすい傾向にあり、スリリングな出会いやギャンブル、薬物、依存症などの心の病を引き起こす要因にもなるそうです。

感情調整

感情調整は「悲しみ」「苦手」「逃げたい」「諦め」などの、マイナス感情に対する心理的プロセスを自らコントロールし調整し軽減させることを言います。

ストレスが発生すると、人の感情は大きく揺さぶられますが、自分の感情を客観的に見つめることで、感情に振り回されない強いメンタルを維持できます。

ネガティブな感情をコントロールできれば、状況に適した行動や発言ができ、多様な人との交流も、自分の世界を広げるために前向きな姿勢で楽しむことが可能です。

肯定的な未来志向

肯定的な未来志向は、明確な目標や自身の夢をベースに、将来的なプランを思い描くことで、未来に対して前向きな見通しを持つ傾向のことを指します。

将来的なプランを思い描くには自分の「キャリア」や「スキル」など様々な面から自分の理想の将来像を、漠然としたものではなく具体的にイメージすることができるようにならなければなりません。

将来像を叶えるために必要なことを具体的に考えることができれば、その道のりを「3年後〜10年後の自分」というように、より明確かつ肯定的にイメージすることができます。

レジリエンスが高い人の特徴

柔軟な発想

1つの考えに囚われることなく、柔軟な考え方ができる人は、ネガティブな状況をポジティブな考えに発想を転換する力に優れているため、逆境を覆す力にも長けています。

そして柔軟性がある人は、なんでも受け入れようとする寛容さや勉強熱心な姿勢が常にあるので、趣味も多種多様に楽しんでいる人が多く、広い視野を持っています。

広い視野をもっている人は、目の前の状況に一喜一憂せず、仕事の本質と向きあい、多角的に課題を考えられるため、同時にストレスへの対処法も豊富にもちあわせています。

楽観的

楽観的な人は、失敗を学びと捉えて成長することができるため、「失敗するくらいなら何もしないほうがまし」や「失敗したら恥をかく」といったマイナス思考に陥ることがありません。

そして楽観的な人は、素直な人が多く、他の誰かが評価されたとしても、妬むことなく素直に祝福し、「自分も頑張るぞ」と自分のエネルギーに変えることができます。

基本的に物事を前向きに捉えることができるということは、誰かの言動でひどく悲しんだり、イライラしたり、焦ったりすることがないため、ストレスを感じにくい体質とも言えます。

自責思考とは

自分に責任を求める思考のことを指します。

例えば、問題が起こったときに「自分の言動や行動に至らないところはなかったか」という発想で問題の原因を探っていきます。

対して自責思考と真逆にある他責思考は、自分ではなく他に責を負わせてしまう思考であるため問題解決力に乏しくビジネスの面では歓迎されないことが実情です。

自分に改善すべき点はないか熟考する思考力をもつ人は、仮に失敗やトラブルが起きたとしても自身の目標に応じて修正を繰り返し、それを事実として受け止め、次に活かすことができます。

まとめ

「レジリエンス」は精神的な強さの指標となり、困難な問題、危機的な状況に遭遇しても、すぐに立ち直ることができるという意味の形容詞として使われるようになりました。

世界中で頻発している異常気象やテクノロジーの急速な発展によって、生態系や人類の経済活動などのルールが否応なしに変化していくなか、企業も個人も、価値観の変化を余儀なくされています。

いずれにせよ「レジリエンス」は、いかなる不確実で不安定な世界においても有用な価値観およびスキルであり、直面するリスクを乗り越える力といえそうです。 

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