アサーティブネスとは?メリットやポイントを併せて解説!

アサーティブネスとは

「アサーティブネス(Assertiveness)」は、1960年代以降、アメリカの人権擁護の思想として提唱されたものであり、近年は日本でも、企業マネジメント、教育、医療研修等、多くの分野で活用されています。

そもそもアサーティブネスの直訳は、「自己主張すること」ですが、自分の意見を強引に押し通すことではなく、相手も尊重しながら、自分の要望や意見を相手に伝える考え方のことです。

その考え方をもとに、感情を伴うと言いづらいような場面に有効なコミュニケーション手法を「アサーティブ・コミュニケーション」と呼ぶようになりました。

ビジネスの現場では、人材や働き方の多様化に対応できるような円滑なコミュニケーションがますます必要となってきていますので、今回はアサーティブ・コミュニケーションが必要とされる理由とトレーニング方法をご紹介いたします。

アサーティブネス職場メリット3つ

1.人間関係向上による退職防止

退職理由に「人間関係」が上位に毎年ランキングされていますが、職場の人間関係を改善すると言っても根本的解決策はなかなか見当たらないのが実情です。

例えば、人間関係の向上施策として「経費でランチミーティングを実施」「社内チャット」「上司と部下の1on1面談」などが導入されているところもありますが、効果は一時的です。

その点コミュニケーションは、職場において日常的に頻度高く行われますので、意識して継続すれば徐々に改善効果が得られますし、緊張感の高い場面でのアサーティブネスは非常に有用です。

2.メンタルヘルス向上

仕事が原因で心身に不調をきたすケースには、多くの要因が関与していると考えられますが、上司への相談のしやすさ、同僚のサポートや会社の支援状況も関係しています。

特に、受動的な「ノン・アサーティブ・コミュニケーション」をとりがちな人は、いわゆる「生真面目」タイプで、メンタルヘルスに不調をきたす人が多いと言われています。

アサーティブ・コミュニケーションは、心理学の認知行動療法として当初取り入れられたことからもわかるように、自らトレーニングに取り組むことはもちろん、会社として積極的に取り入れられるべきものです。

3.ハラスメント防止策

メンタルヘルス対策とともに、年々大きな問題となっているのが「ハラスメント問題」ですが、リスク管理だけが重視され、超えてはならない境界線の提示だけに留まっているところも多いと思います。

アサーティブ・コミュニケーションでは、具体的にどのようなコミュニケーションが攻撃的であるかを認識させ、どのように変えればよいかを理解させることができますので、ハラスメント対策として効果的です。

「温かみや信頼関係」がストレス低下につながるという調査結果がでていますが、「温かみ」強化といっても、つかみどころがないため「攻撃的なコミュニケーションを減らす」ことが「温かみ」につながります。

ハラスメント対策について詳しく知りたい方はこちら

アサーティブネス4つのポイント

1.誠実

嘘をつかず、自分か相手のどちらかに偏ることなく、真実のみを忠実に述べることが、誠実な姿勢であり、アサーティブネスの第一のポイントです。

そして相手を優先するあまり、自分の発言を遠慮するのは、アサーティブネスではないため、まず自分自身に対して誠実であることが大切です。

2.素直

素直(率直)に伝えるということは、いいことも悪いことも感じたままの意見として自分の言葉で伝えることであり、第三者に代弁させるのは、アサーティブネスとは、言えません。

もちろんその際、わざわざ相手を傷つけるような攻撃的な言い回しを選ぶべきではありませんし、相手の立場を尊重しながら誠実に率直な意見を述べることが重要です。

 3.対等

上下関係がある場合でも、同じ人間として対等であるという考え方に基づき、目下の人を軽く扱ったり、目上の人だからといって萎縮する必要もありません。

表面上だけ、対等なふりをしながら心中で相手を見下すようなことは避け、対等な人間同士の交流として、立ち居振る舞いや言い回しに配慮する努力がアサーティブネスです。

4.自己責任 アサーティブネス

自分の発言に対して責任を持つという意識が重要であり、言った責任、言わなかった責任は、自分が引き受けるという考え方です。

例えば、自分の意見によって相手を傷つけたり、物事が悪化してしまった場合も、他人のせいではなく、自分自身の責任だと思っていれば、無責任な発言で人間関係が悪化することを回避できます。

アサーティブトレーニング3選

1.アサーティブネスを意識する

円滑なコミュニケーションを実行するためには、アサーティブな考え方を意識する必要があり、自分の気持ちに正直に耳を傾けると同時に、相手の気持も尊重しましょう。

そして相手に意見を言うとき、自分の考えがまとまっていなければ上手に伝えることはできないので、事前に自分の気持ちを整理することと、相手の心情を予測する必要があります。

自分の本当の気持ちがわからなくなってしまうことを避けるために、周囲の反応は気にしすぎず、自分の気持ちや感情がどういう方向に向いているかに集中することがポイントです。

2.DESC法

DESC法は、「 描写:Describe・表現:Explain・提案:Specify・選択:Choose」の頭文字を取ったコミュニケーション手法であり、.相手を傷つけることなく、納得してもらえるように自己主張をする方法です。

 Describe(描写)

自分の主観で思い込みを入れたり、推測で話したりすることのないように現状を客観的に「描写」し、事実のみを具体的に認識することが重要です。

Explain(表現)

描写した客観的事実に対して自分の主観的な気持ちを述べる手法であり、感情的にならず思いやりを持って建設的に「表現」したり、説明したりすることです。

Specify(提案)

問題や不具合が生じた場合、状況を変えるための具体的かつ現実的な解決策を「提案」する必要があり、一方的な押し付けではなく、依頼という形を取ることに注力します。

Choose(選択)

こちらが示した解決策や提案について出た相手の答え「YES・NO」に対して、次に自分がどういった行動を取るかを「選択」します。

3.アイメッセージ

アイメッセージとは、主語をYOU(ユー)からI(アイ)に変えるコミュニケーション手法であり、相手を傷つけてしまいそうな時や、話しにくいことを伝えるときに嫌な印象を避けることができます。

例えば「あなた」はまだあの仕事を終わらせてないのですか?:(ユーメッセージの場合)と言うよりも、今日中に仕事を終わらせてくれたら、「私」は助かります:(アイメッセージ)のほうが、嫌な印象を与えずにすみます。

「自分はこう思う」という柔らかい表現でのアイメッセージは、命令したり責めたりしている感じを出さずに、円滑に主張や要望を伝える方法として有効です。

まとめ

人生観や働き方やに対する考え方も、これまで以上に多様化しているため、今までの「言わなくてもわかるだろう」というコミュニケーションでは、様々な問題を引き起こします。

人材が多様化すればするほど職場でのコミュニケーションに気を配る必要がありますし、互いを尊重し、率直に自己主張をするアサーティブコミュニケーションは円滑な企業運営には欠かせません。

長年培った言い方や態度を変えることは困難ですが、ロールプレイングを繰り返しながら、自分の感情や要求、意見の適切な表現方法をトレーニングによって身に付ける努力が重要です。

今一度、自分がどのように人と接しているかを見直し、アサーティブコミュニケーションを学び実践することが、社内の人間関係の向上やストレス低減に大いに役立つと考えられます。

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