新製品が越えるべき”壁”「キャズム理論」とは?解決方法も併せて解説!なにか

これまで世間に存在しなかった製品、すなわち新製品というカテゴリは、ある意味企業にとっては冒険となります。

新製品は、市場や顧客がどのような反応をするか、つまりどの程度の売上が見込めるのか、それが市場のメイン製品となりうるポテンシャルを持っているのかどうかすら「不確定」であるためです。

そして、新製品をいざ市場に投入した際に、当初はある程度好調であったものの、ある時点から突然成長が鈍化してしまうことがあります。

これには、製品そのものの問題点があるという可能性ももちろんありますが、「キャズム」の存在を疑うべき段階かもしれません。

この記事では、「キャズム理論」の概念と、「キャズム」への対応策について解説します。

キャズム理論とはなにか

キャズム理論とは、「初期市場」と「メインストリーム」の間にある溝を定義した理論のことをいいます。

製品をつくる企業にとって、新製品を世に送り出すというのは、非常に大きな出来事です。

新製品の需要がどれだけあるのか、ターゲットの性別や年齢、製品の原価や販売価格なども慎重に検討が必要です。

これらの検討ポイントは、マーケット分析などの行動が重要となります。

しかし、どれだけマーケットを分析して、新製品の研究開発を行ったとしても、新製品を世に送り出した後には売れ行きが思うように伸びないというケースがあります。

なぜなら、これまでになかった新製品が世に出たときに、製品がメインの顧客層の目に留まり、購入者が現れるまでに明確な「壁」があるためです。

この「壁」(または「溝」)のことをキャズムと呼びます。

新製品が出た際に、とにかく新しい製品に高い関心を持ちすぐに購入する層と、この層に追随して早い段階で新製品を購入する層が所属する市場を「初期市場」と呼びます。

それに対して、一般購入者や、新製品に懐疑的な層が所属するのが「メインストリーム」と呼ばれる市場です。

「キャズム」はなぜ起こるのか?

市場の動向を調べ、これまでの顧客の動向なども研究をして、満を持して新製品を世に送り出したにも関わらず、新製品が「キャズム」という壁にぶつかるのはなぜでしょうか。

その理由は、商品を購入する顧客の性質に違いがあるためです。

まず、もっとも新製品に敏感で、新製品の発売などに最初に反応するような層を「イノベーター」と呼びます。

この層は市場全体の2.5%ほどであるとされています。

次に、新製品登場のごく初期の段階でイノベーターに続く層を「アーリーアダプター」と呼びます。

この層は市場全体の13.5%ほどであるとされています。

これらの層が属する市場を「初期市場」と呼びますが、顧客の割合について見ると初期市場は市場全体から見るとわずか16%ということになります。

つまり、多くの顧客が「初期市場」に属していないということになります。

初期市場に対して、新商品にアクセスするタイミングが遅い残りの84%は、「メインストリーム」と呼ばれる市場に属しています。

新商品による収益を企業が得るためには、初期市場だけではなく、メインストリームの顧客にアクセスしなければならないのです。

しかしながら、イノベーターやアーリーアダプターと呼ばれる、新製品に対するアクションが起こりやすい顧客に比べて、メインストリームの顧客への波及には、初期市場の顧客に対するアプローチとは異なる方法・より高い熱量でのアプローチが必要となるのです。

キャズムが発生した直近の事例には何があるか

理論としてのキャズムは理解できたとしても、実際に新製品が世に出たときに、キャズムが発生するというイメージが湧かないという場合もあるかもしれません。

しかし、いつの時代も新製品にキャズムはつきものです。

もっともわかりやすいのはスマートフォンではないでしょうか。

スマートフォンが市場に登場したばかりの頃は、折りたたみ携帯電話と比べて大型であることや、稼働時間の短さから、敬遠する人も珍しくありませんでした。

また、スマートフォンの強みである多機能という面に関してすら、「機能がありすぎてわかりづらい」「それぞれの機能は別に専用の機器を持つ方が良い」という論調も珍しくありませんでした。

しかしながら、あるときを境にそのような論調は力を失い、むしろスマートフォンがあれば他の機器を別途調達する必要はない、とするような言論が増えてきました。

その理由としては、当初、スマートフォンという新製品に対して懐疑的だった層もスマートフォンを使用するようになった、つまり、メインストリームのほとんどの層に新製品が浸透したと理解できるでしょう。

キャズムを解決するには

新製品が直面するキャズムという現象は、多かれ少なかれどのような分野・業界の新製品にもあります。

しかし、新製品がキャズムに直面するたびに、それ以上の市場の拡大を諦めてしまえば、世の中にその製品が広がることはありません。

より現実的には、世の中からその製品が消えるというよりも、キャズムを超えるまで製品を送り出し続けることができるような競合他社に、市場を奪われるという結果になります。

では、キャズムを越えるためにはどのような方法があるでしょうか。

まずは、アーリーアダプターまで広がった新製品を、メインストリームの顧客へ届けることが必要となります。

メインストリームの顧客には、「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」と呼ばれる層があります。

この2つの層は、合わせて市場全体の68%を占めており、顧客層の中ではもっともボリュームが大きいゾーンとなります。

この層にアプローチするためには、新製品への関心・理解が少ない顧客にも新製品の良さが伝わりやすくするような広報・プロモーションといった施策が必要です。

また、現代においては口コミの要素も製品導入に大きな影響を与えます。

特に、現代的であるのはインスタグラマーやYoutuberなどの、いわゆる「インフルエンサー」を取り入れたプロモーションなども効果的な場面があるでしょう。

また、新製品がもつ、新製品であることそのものを強みとして、アピールすることも効果的です。

先進的である、未来的であること、これまでにない新しい概念であることなどがアピールポイントとなるでしょう。

キャズムを越えたときに起こること

イノベーターやアーリーアダプターから始まった新製品の市場は、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティといったメインストリーム層にリーチすることで初めて、市場での地位を確立します。

つまりこの段階で「キャズムを越えた」と判断してよいでしょう。

この段階に至れば、もはや積極的なプロモーションや販促を行わなくとも、製品の普及率は上がっていきます。

そして、メインストリームに最後に残っていた、もっとも新製品に対する感度の低い顧客層である「ラガード」に普及することも難しくはなくなっているでしょう。

新製品を開発する際には、キャズムの存在をあらかじめ想定し、初期市場の攻略とキャズムの攻略を同時に論ずることで、いち早く市場に新製品を浸透させられる可能性が高まるのです。

まとめ

「顧客」と一言に表現しても、顧客の思考や消費志向は様々です。

新製品と聞けば1も2もなく購入しようとする層もいれば、新製品というだけで懐疑的になる慎重な層もいます。

しかしいずれの顧客も、消費者であるという点で同様に重要な存在です。

「関心のある人だけ購入してくれればよい」という考えでは、企業活動としての限界は近いでしょう。

新製品を世に送り出す企業としては、キャズムの先にあるメインストリームに、どのように新製品に関心を持ってもらえるか、どのように購買行動につなげるかということが、新製品の開発にとって非常に重要なのです。

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