エンパシーとは?シンパシーとの違いと必要性を併せて解説!

エンパシー(共感力)がビジネスで求められている理由、シンパシーとの違いは?

エンパシー(empathy)という言葉をご存じでしょうか?

エンパシーとは、共感力のことで、近年では「ビジネスにおいて、リーダーとしての振る舞い方にはエンパシーが大きく関わっている」という研究結果が発表されています。

今までは、統率力を大いに必要とされていたリーダーが、これからの時代に共感力を求められ始めたのは何故か。

また、ビジネスの中で共感力はどのように必要とされているのかを解説していきます。

 エンパシーとは何か?

エンパシーとは、自分と異なる価値観や考え方を持つ他人に自己投影し、相手の思考や感情を想像する力のことを指します。

更にその共感力は、感情的共感と認知的共感の2つに分かれています。

感情的共感

相手に、生まれた情動や感情を、まるで自分の情動や感情のように写し取り、自他の境界が曖昧となる共感です。

例えば、悲しい出来事に直面した相手の近くにいた際、自らは経験していないはずなのに自分のことのように悲しくなってしまいます。

このように、自分の事のように感じて共感してしまうことをいいます。

認知的共感

他者の考え方や感じ方に対して感情移入をせず、他者が見えている状況を推測する力です。

例えば、悲しい出来事に直面した相手の近くにいた際、自らは経験していないけれども「悲しい出来事のせいで、今はとても苦しいだろう」といった推測ができます。

つまり認知的共感は、仮に相手の考え方に同意できずとも「もし自分が〇〇だったら」と受容し、自分だったら何ができるかを考えられるようになるのです。

その点から、認知的共感はビジネスにおいて必要な共感力だと言えるでしょう。

感情移入を必要としないため、努力や教育によって高めることが可能です。

エンパシーとシンパシーの違いについて

よく、エンパシーとシンパシーは言葉の意味が似ている点で比較されますが、実はビジネスに必要なのは「エンパシー」の方です。

エンパシーは前述した通り、別の価値観や考えを持つ相手に自己投影し、相手の思考や感情を想像することです。

一方、シンパシーは、同情との意味を持ち、他人と気持ちを共有する「感情の自然な動き」のことを指します。

悲しい出来事に直面した相手がいた場合、「悲しかったね」と声をかけて心配したり慰めたりする行動を指しますが、感情的共感とも違う点は自己の立ち位置でしょう。

シンパシーは、自分と相手が完全に切り離されており、エンパシーは自分と相手が同調していると言っても過言ではありません。

ビジネスにおいて必要なのは、シンパシーよりもエンパシーであり、職場での共感が個人同士のつながりを強め、チームとしての一体感を高めることができます。

エンパシーとビジネスの結びつき

ビジネスの世界においてエンパシーが結びつくのは、価値観や考え方が異なる、あるいはどんな価値観を持っているのかが不明な相手と協働する場面があることが理由として挙げられます。

ビジネスは、基本的に単独の業務ではなく、チームを作り、良好な関係を保ちつつ、役割分担をすることでより大きな成果をあげられます。

しかしながら、チームのメンバーは、それぞれ考え方も感じ方も異なるでしょう。

そこで、相手の気持ちを理解しようとするエンパシーの姿勢と能力が、相乗効果を発揮したりすることが可能になります。

そして現代は、技術やITが進化する中で多くのハードウェアが似通って飽和し、顧客接点・顧客体験への付加価値が生まれる時代です。

顧客接点を多く持つ仕事というのは、顧客の意思や感情を理解することが大事ですが、必ずしも顧客が自分と同じ価値観を持っているとは限りません。

常に顧客の感情に同調していては心が疲弊してしまいます。

だからこそビジネスにおいては、感情移入を必要としない認知的共感を努力や教育によって高めることが大切になってくるのです。

エンパシーが必要とされる場面

では、実際にビジネスでエンパシーが必要だと感じられる場面を、職場対応とビジネス対応とで分けて詳しく解説していきます。

職場対応について

離職の理由として、職場での人間関係の構築が上手くいかなかったことが必ず上位に入ってくるのが、様々な調査で判明しています。

やはり長い時間を過ごす職場で人間関係が悪いことや、チームのメンバー同士がお互いを理解しようとしないのでは、それぞれが持つ能力を発揮できず上手くいかないのでしょう。

例えば、自分と考え方が異なる相手に対して否定的な言動で対応するのでは、相手への理解は遠くなります。

部下が上司に対して萎縮せずに意見を述べられないのも、部下の能力が発揮されないまま潰れてしまう原因です。

そこでエンパシーによって、相手の価値観や感情を理解しようと積極的に耳を傾け、お互いの安心感や、理性的なコミュニケーションをする土台を作る必要があります。

実際、心理的な安心感のある職場ではチーム内での積極的な発言や、自発的に改善する動きなども増え、仕事の成果にも良い影響がもたらされるのです。

そして上司と部下においては、立場の違いが予め生まれているため、日頃からの信頼関係の構築が欠かせません。

先程も述べたように、安心感を抱ける関係の構築には、まずは部下が上司に「話しかけやすい」と感じられるように働きかけるのが重要です。

具体的には、意識して部下の名前を呼んでみたり、仏頂面をやめて笑顔を増やしてみたり、部下への依頼の際は命令口調ではなく「~してもらえると助かる」とお願いしてみたりと、行動や発言に少しずつ気を配ることが重要です。

人は、自分を理解してくれる相手のために動きます。

上司として、部下が持つ能力を発揮してもらいたいのであれば、両者の間にしっかりとした信頼関係を構築するエンパシーが必要不可欠です。

上司に対する信頼感があることで、上司の指示に部下の納得感が生まれ、成果を出そうと能力を発揮し取り組むようになります。

また成果を出すために、上司に委縮せず自らの意見や提案も述べるようになるでしょう。

ビジネス対応について

ビジネスの現場においては、職場との対応とは少々異なります。

職場での対応は部下やメンバーの感情に沿って、耳を傾けるのが正解でしたが、顧客相手では相手の感情に共感しているだけだと、何も解決しません。

組織にとって最良の結果を出すためには、相手の立ち位置から相手の気持ちを想像しながら組織の目的に沿って考えをまとめていく必要があります。

「顧客の目的は何か」「その目的が果たせない理由はどんな内容か」というように考えをまとめていきましょう。

もちろん、双方にとって納得のいく成果を出すためには、相手の考えや要望を心の奥底からしっかりと聞き出すことが必要です。

そのためには、答えが限定されない質問と、「はい」か「いいえ」だけで答えられる、あるいは答えが限定される質問をエンパシーで推測しながらするのが良いでしょう。

エンパシーは高められるのか

特に、ビジネスに必要な認知的共感はトレーニングによって意識的に高めることが可能です。

エンパシー自体は、想像力を用いた知的な能力のため、感受性や想像力を高めるトレーニングや、日常生活における心がけ、相手に対する姿勢を意識することで鍛えられます。

感受性や想像力を高めるためには「小説を読み、映画を観賞し、登場人物へ自己を投影する」「日常生活では、他人を観察して相手の生まれや好みなどを想像する」ことが大切です。

そして相手に対する姿勢は、自分の価値観を1度どこかに置いて、相手の体験を追体験するかのように傾聴するのを試してみてください。

これらの行動が、エンパシーを高める良い訓練になります。

まとめ

エンパシーの能力は、リーダーの育成や全社員研修を通じて職場に広げることで、個人や組織の生産性向上に繋がります。

特に、認知的共感は日常生活から鍛えることができますので、相手の気持ちや価値観に寄り添う姿勢を作るのは、そう難しくなくなるでしょう。

エンパシーによる信頼関係を構築できれば、社内でのチームワークはもちろんのこと、顧客との商談や、成果にも良い影響を出すことができます。

まずは、経営者であるトップの方々がエンパシーを高める訓練を実践してみては、いかがでしょうか。

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